ラスベガスをぶっつぶせ

ラスベガスをぶっつぶせ - オフィシャルサイト
評価:6/10点
少し前に映画館で鑑賞。まあまあの良作でした。

マサチューセッツ工科大学に通うベンは夢のハーバード大学医学部進学資格を得ながら、30万ドルの学費を捻出できずに頭を痛めていた。そんな時、ミッキー・ローザ教授から秘密の研究チームに誘われる。彼は優秀な学生たちにブラックジャックの必勝法であるカード・カウンティングを習得させ、ラスベガスに乗り込んでは大金を稼いでいたのだった。学費のためにチーム入りを決めたベンは天才的な数学力を発揮する。(goo映画より引用)

いわゆる勉強一筋で頑張ってきたが故に才能と学歴はあるものの貧乏で非モテな主人公が、才能を金に換える技術を身につける事で華やかな世界に飛び込みリア充へとランクアップ!みたいなベタな展開のお話。もちろんお約束の挫折経験も盛り込みつつ、最終的にはそれを乗り越えて大団円、とプロットは非常にベタですが、それゆえに安心して気軽に観られる映画に仕上がっています。
題材となるブラックジャックのカウントの技術ですが、いわゆる劇中の小道具っぽい使われ方でそこまで詳細な解説が無かったのは少々残念な所。何となく凄い事やってるんだろうけど何をやってるかよくわからない、という人も多かったんじゃないでしょうか。カウントは↓のウィキペディアの項目でそこそこ詳細に解説されています。
ブラックジャック - Wikipedia
イカサマを使わず、統計データと戦略によっては胴元を上回る回収率を上げられる、というのは非常に面白いゲームだと思います。ブラックジャックは一回一回カードを元に戻してシャッフルしない為にカードの出方に偏りが出ることを統計的に予測できる、と。そこが完全に運勝負のルーレットと違う所でしょうか。
また、カウントの前段階として、劇の序盤に情報の有無によって確率が変動する例としてモンティホール問題が紹介されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/モンティ・ホール問題
これも前提知識が無い人にはえ?何で確率が変わるの??って反応になっていたので、「そういうもの」で終わってしまっていたのは残念な所。まあ、こういう数学的なうんちくをう巧く解説するのは非常に難しく、小説ならともかく映画でそれを違和感なく行うのは至難の業かも知れませんが。
てな感じでそこそこ丁寧な作りの良作、といったところ。ストーリーも小気味好く展開し、気軽に週末に観に行く映画としてはそれなりにお勧めではないでしょうか。