εに誓って

εに誓って (講談社ノベルス)

εに誓って (講談社ノベルス)


評価:6/10点
10日ぶりですね。精神的に忙しいと更新が滞るなぁ・・・。
てことで森博嗣氏の新刊。Gシリーズの4作目です。
以下感想。
とりあえずキャラクタ描写が巧いですね。バスジャックされてる割に会話のやり取りが軽妙でなんだかいい感じです。例えば

(前略・電話中の会話)
(萌絵)「ああ、どうもすいません。ありがとうございました。お仕事頑張って下さいね。」
犀川)「え、どうして?」
電話を切った。

とか、

(前略)
「馬鹿じゃないですか、海月君って」香部谷は囁いた。
「うん、よくそう思うことはあるけど、馬鹿じゃないんだよね」山吹は、真面目で当たり前で面白くもなんともない返答をしたあと、メールの返事を打ち始めた。

なんとも変な感じで可笑しいです。特に山吹のキャラは一見常識人に見えてその実何か可笑しい感じが良いです。


んでミステリ部分はやられたなぁ、という感じ。断片的に様々な人物視点のモノローグが入るのは「○○トリック」ではよく見られる事なのに、気付けなかったのが悔やまれます。
それから真賀田四季関連はあんまり好きじゃないんですがねぇ。もうちょいとメインの話題は各話で独立している方が好きなんですが、もうこの方向で最後まで行きそうですな。