感想:零崎人識の人間関係その1

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係
評価:5/10点

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 (講談社ノベルス)


零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)


零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)


零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)


4冊全部購入してしまいました。西尾維新氏の最新作、零崎シリーズ完結編の「零崎人識の人間関係」4冊同時刊行です。一冊当たり約1000円×4冊で4000円ほど吹っ飛ばした訳ですが。
購入したのも信者のように発売日に即買いという訳でもなく、かといって発見したその場の勢いでもなく、ましてや惰性でなんとなくでもなく、
結局「ああ、刊行されたのね」と思い入院患者を看取るように購入した、というのが実際の所でしょうか。
西尾維新作品を読む上での自分の中での楽しむポイントの優先順位は
それっぽい言葉回し>それなりに狂ったキャラ造形>(どう考えても作者自身が愛してなさそうな)ミステリ描写>バトル描写
なので、戯言シリーズの後期のバトル描写を更に5割増しして売り出したような零崎シリーズは今一どころか今三くらい乗れないシリーズでございました。
ともあれ完結ともなれば買ってしまうのが人の業。
せっかく買ったのですから読んで感想を書かねばなりません、ということで1冊速攻で読んでみました。
零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係」です。読んだ順番は何となく。無桐伊織のキャラ立てが好みだったから、でしょうか。
んで感想。
持って回った台詞回しはいつも通り健在。一応倒すべき強敵として設定されている登場人物のキャラが今一立っていないのが非常に気になる所ですが中編くらいのボリュームなので仕方ないかな。
状況説明にかなりの紙幅を費やしてしまい、肝心のメインの対決の描写が足りなくなっている感じを強く感じました。
それから以前から思っていたのですが、西尾維新氏はバトル描写が致命的に下手くそですね。能力者バトルでありがちなのが、無体な能力を設定したは良いがそれを生かし切れずキャラの行動が頭悪そうに見えるor能力の論理矛盾が出てしまう、と言うのがありますが、西尾氏の場合、バトルの勝敗に対する説得力を補強するような描写を完全に放棄しています。きょうびの能力者バトル全盛の中、流石に根性とかそういうのでバトルをスルーするのは勘弁してほしいなあ。
ということでバトル描写は駄目駄目でしたが、それ以外のキャラ描写や台詞回しは相変わらず面白かったのでまあまあ位の出来。
他3作品も順次読んでいきたいと思いますが、まあその辺りは予定は未定、ということで(苦笑)。