オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス
- 作者: 上遠野浩平,緒方剛志
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
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評価:6/10点
ブギーポップシリーズ最新作。
以下感想(若干ネタバレ)。
この作者、前も指摘したとおり、地の文の視点のぶれの気持ち悪さは相変わらず。しかし、それを差し引いても今回はそれなりに面白かったです。ゲストヒロイン春海の「対象の内なる熱さを引き出す」能力「ワン・ホット・ミニット」の使い方が非常に巧い。
・人の精神を焼いて操り人形にする
・触れた対象を爆弾にする
・近距離の対象を熱で溶かす(銃の弾丸等)
・アスファルトを溶かして敵の足を固める
・空気の分子の運動の方向を揃えて攻撃を弾く防護壁にする
ジョジョで言ったら近距離戦闘も遠隔操作も出来る万能型かと。本人の戦闘能力は皆無ですが応用の利きやすい相当強い能力ですな。惜しむらくは熱と対となる凍らす能力「フォーリン・グレイス」があまり活用されなかった点。ちょっともったいない感じがしました。
そして今回ブギーポップが出オチでなくて結構絡みます。相変わらずありえない強さですが。また、ストーリー的には相変わらずの番外編的な話ですが、春海のキャラが良いですね。「無駄なのに・・・」とか呟きながら大量虐殺してるくせに好きな男の子の前だと引っ込み思案のおろおろ娘になってしまう所とかかなりのヒットです(苦笑)。
そして今回珍しい事にイラストが巧い!散々炎上炎上と叩いてる(苦笑)にちゃんねるでも高評価のようで、珍しく良いイラスト描いてます。