陽気なギャングが地球を回す

評価:5/10点

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)


陽気なギャングが地球を回す (ノン・ノベル)

陽気なギャングが地球を回す (ノン・ノベル)

文庫落ちした伊坂幸太郎の第3作。
伊坂幸太郎はかなり好きなのですが、
勝手に「単行本は文庫か新書に落ちるまで絶対買わない」
というルールを設定しているためやっと3作目です(苦笑)。

以下感想。
主要キャラクタに特殊能力を設定し、それを用いて目的達成する(この作品では銀行強盗)、
というまあ、ありがちなアウトラインなのですが、
ありがちなネタを無難に面白くまとめています。
伏線をわかりやすく張って、どんでん返しを持ってきて、
最後はきれいに締めて、
という感じ。
なんだか「ベタなネタでもこれくらい上手く料理出来ますよ〜」と著者に言われてるような感じでした。


それから執筆時点でかなり映画化(でなければ映像化)を意識してるような気がします。
章ごとに視点人物を設定し、しかし心情描写は3人称視点、
と何だか映画の脚本を読んでるような感じでした。


とまぁ、こんな感じで非常に無難な作品でした。
個人的には前作のラッシュライフの方が上かなぁ。
次回作の重力ピエロがかなり評判が高いので文庫落ちが楽しみです。