蛍

評価：9/10点

蛍 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)

麻耶雄嵩の蛍がノベルス落ちしたので早速購入。
とりあえず帯の文句は酷いと思いました。

傑作「鴉」以上の衝撃！
飛翔する麻耶ミステリの神髄。

って傑作なら「鴉」絶版にするなよ！
古本屋を巡っても全然見つからない（泣）。

以下感想。
これはもう「麻耶氏の文章は下手」という先入観は捨てた方がいいですね（他の人も言ってましたが）。
騙されなくてもいい所で見事に騙されました。
再読したら普通に描写してるし（苦笑）。
描写の違和感が、読者の勘違いが原因であるのに、著者の文法がおかしいのが原因であるように思ってしまう、と。
それから「性別逆トリック（伏字）」は素直に感心しました。
でもミステリを読んでない人にとっては「・・・だから何？」ってな感じでしょうなぁ。
個人的には麻耶氏の作品でもトップレベルの傑作だと思いますが、あんまり人には勧め辛い（苦笑）。

とりあえず講談社は一度出版予定に入れたんだからさっさと「鴉」の文庫版を出して下さい。
本当にお願いします（泣）。