感想:ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い
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ついに西尾維新の戯言シリーズが完結。
最終巻の感想の前に思うことを少々。
戯言シリーズとは、そもそも何だったのか。
まず、ミステリだった、とは今では誰も思ってないのではないか(言い過ぎかな?)。
シリーズ開始当初は確かにミステリとして構成されていた。
しかしそれも2巻のクビシメまで、3巻以降は正直ミステリはおまけみたいなものになっていった、と。
では、戯言シリーズはライトノベルだったのか。
世間一般ではそうかもしれない。
現に2ちゃんでもミステリ板に比べライトノベル板のほうがはるかにスレッド数が伸びているし。
しかし、私は戯言シリーズをライトノベルと括る事に若干の違和感を感じてしまう。
特に後半、伏線や設定の投げっぱなしたままバトルに終始したところ。
これは、要するにJOJOをやりたかっただけではないのかと。
というか妙にバトルに対して解説や理由付けが多いのはどちらかというとH×Hに近いか。
まあ、最終巻はほとんどジャンプ物のお約束に終始していたんじゃないかと。
ラノベだったら破綻してでも大風呂敷を広げ続けると思うんだがなぁ。
その辺が不満だったり。
ラノベというのは案外読者の欲求(多くは萌え)に反して狂った展開をすることが多々あり、
それが魅力でもあり地雷と化す原因であったりするのだけれども、
そういう破壊力がネコソギラジカル3巻で発揮されなかったのではないかと。
やっぱり個人的には2作目のクビシメロマンチストが最高でした。
それ以降はいまいち乗り切れなかったなぁ。