感想:ゴールデンスランバー


評価:6/10点
映画版を鑑賞。ちなみに小説版は未読。
主人公役の堺雅人を始め、俳優陣の演技は非常に良いものがありました。
でもちょっとプロットの出来がよくわからんなあ、と・・・。
例えば殺人鬼の存在は作品中明らかに浮いていて、最初思ったのはB級映画的な要素を入れる為に映画オリジナルで入れたのかな、と思ったらどうやら原作でも居るとのこと。
この辺の「政府組織の陰謀」や「それに何故か絡む殺人鬼」のようなB級映画的なプロットと、青春小説的な人間関係の描写のバランスが微妙に悪くてもやもやする映画でした。
主人公と竹内結子演じる元恋人の関係とか、ベタながら、「なんかわかる気がするなあ」と思わせる演出は良いと思いました。
映像化する事でB級映画っぽさが強調されてしまうのか、そもそも原作小説からしてそういうバランスの悪い作品なのかは原作を読んでみないと解らないですが・・・。
あ、でも他の伊坂作品でもこういう殺人鬼みたいな明らかに浮いているキャラは居たような。他作品では作品全体ではなんとなくしっくりきていたので小説だったらありなのかなあ。
全体的に演技の質の高さもあって普通に満足できる良作なのですが、なんだかもやもやする「変な」作品でした。観て損は無い作品だと思います、とフォロー。

感想:神様のパズル

評価:7/10点

神様のパズル (ハルキ文庫)

神様のパズル (ハルキ文庫)


「宇宙を作ることができるのか?」という壮大なテーマを基に、私大の物理学研究室で繰り広げられる物理学談義。
正直内容はかなり難解なのだけど、主人公が留年寸前の落ちこぼれなため「なんだか良く解らない単語が飛び交っている」状態で作中もスルーされ、それがリーダビリティを保っている大きな要因かと思われます。
正直主人公の知識の無さは文系の自分でももう少しは知ってるぞ、というレベルなのですが、並の物理学部生レベルにしてしまうともう一般書としては破綻してしまうのでこれくらいがちょうど良いのかも。
全体としても壮大なテーマで駆動するSF的な部分と、人間関係や将来で悩む青春小説的な部分のバランスが非常に良い作品です。
伏線が最後までに一通り回収されているのも見事。
いわゆる「ツンデレ」なヒロインがなかなかデレないのも抑制が効いていてポイントが高いです。
総じて小松左京賞受賞作なのも納得な良作です。
次作以降も読んでみようかな。

無題

GWにも関わらず、どこにも外出してなかったりするわけですが、今月いっぱいかなり暇になりそうなので頑張って更新頻度を上げてみたいと思います。最低でも週一更新。出来れば今月中に10回は更新したい。そんな儚い希望(苦笑)。

感想:零崎人識の人間関係その1

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係
評価:5/10点

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 (講談社ノベルス)


零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 (講談社ノベルス)


零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 (講談社ノベルス)


零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス)


4冊全部購入してしまいました。西尾維新氏の最新作、零崎シリーズ完結編の「零崎人識の人間関係」4冊同時刊行です。一冊当たり約1000円×4冊で4000円ほど吹っ飛ばした訳ですが。
購入したのも信者のように発売日に即買いという訳でもなく、かといって発見したその場の勢いでもなく、ましてや惰性でなんとなくでもなく、
結局「ああ、刊行されたのね」と思い入院患者を看取るように購入した、というのが実際の所でしょうか。
西尾維新作品を読む上での自分の中での楽しむポイントの優先順位は
それっぽい言葉回し>それなりに狂ったキャラ造形>(どう考えても作者自身が愛してなさそうな)ミステリ描写>バトル描写
なので、戯言シリーズの後期のバトル描写を更に5割増しして売り出したような零崎シリーズは今一どころか今三くらい乗れないシリーズでございました。
ともあれ完結ともなれば買ってしまうのが人の業。
せっかく買ったのですから読んで感想を書かねばなりません、ということで1冊速攻で読んでみました。
零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係」です。読んだ順番は何となく。無桐伊織のキャラ立てが好みだったから、でしょうか。
んで感想。
持って回った台詞回しはいつも通り健在。一応倒すべき強敵として設定されている登場人物のキャラが今一立っていないのが非常に気になる所ですが中編くらいのボリュームなので仕方ないかな。
状況説明にかなりの紙幅を費やしてしまい、肝心のメインの対決の描写が足りなくなっている感じを強く感じました。
それから以前から思っていたのですが、西尾維新氏はバトル描写が致命的に下手くそですね。能力者バトルでありがちなのが、無体な能力を設定したは良いがそれを生かし切れずキャラの行動が頭悪そうに見えるor能力の論理矛盾が出てしまう、と言うのがありますが、西尾氏の場合、バトルの勝敗に対する説得力を補強するような描写を完全に放棄しています。きょうびの能力者バトル全盛の中、流石に根性とかそういうのでバトルをスルーするのは勘弁してほしいなあ。
ということでバトル描写は駄目駄目でしたが、それ以外のキャラ描写や台詞回しは相変わらず面白かったのでまあまあ位の出来。
他3作品も順次読んでいきたいと思いますが、まあその辺りは予定は未定、ということで(苦笑)。

感想:シャーロックホームズ

評価:8/10点
やはり久々の更新になってしまいましたが、とりあえず今日観た映画の感想など。実は映画の感想を書くのは丸1年ぶりな事に自分でも驚いています。1年で10本くらいは観たんだけどなあ・・・。
観たのは「シャーロックホームズ」。新宿のミラノ座です。日曜の午後の回でしたが、結構人は入っていました。
http://wwws.warnerbros.co.jp/sherlock/
思ったよりずっとアクション映画になっていていました。予告編の印象通りではあるのですが、シャーロックホームズ=ミステリのような文脈で行くと肩すかしを食うかも。
探偵小説的な衒学趣味や謎解きの部分はあまり全面に出ず、全編アクション映画の装いでした。ホームズ・ワトソンのコンビにプラス謎の美女アイリーン・アドラーの3人の縦横無尽のアクションは観ていてルパン三世を思い出してしまいました。
正直事件の謎解き部分が見え見えだったり、悪役の陰謀の動機が希薄だったりとミステリ・サスペンス的には難がある映画ですが、展開の早さとアクションシーンのスタイリッシュさで充分フォロー出来ていたかと。
既存の作品のイメージ、キャラクターイメージ、双方を大胆に崩す手法は(特にイギリス本国で)賛否両論ありそうですが、純粋に娯楽作品として楽しめる良作です。おすすめ。

Apple Magic Mouse 購入

新年もあけてだいぶだってしまいました。今年も相当不定期な更新になってしまいそうですが(汗)、せめて月1以上は更新していきたい所(低い目標ですが・苦笑)。
んで新年一発目の更新ですが、表題の通り、Appleの新ワイヤレスマウス、Magic Mouseを購入しました。結構Windows機での設定に手間取ったので備忘録がてら記述したいと思います。
ちなみに12月頭からずっと探していたのですが、ビックカメラでは売り切れ入荷未定、Amazonでも入荷未定で予約すらキャンセルされる始末。結局渋谷のアップルストアで購入しました。しかし、他の小売店では全くないのにアップルストアでだけ購入可能、って状態は正直どうなのかと。購買需要を思いっきり逃しているようで逆に心配になります。
ということで使用感は至って快適。本体が薄すぎて手にフィットしないのが好みが分かれる所ですが、まあ問題ないかな、と。
んでMacBookでは当然普通に使える訳ですが、これまでタッチパッドで充分快適だった身としては特にマウスを使う必要が無い訳です。んじゃあ何で買ったのかというと、自宅でサブで使用しているVaio(Vaio SZ 90PS)と会社のWindows機で使う為。以下の記事でもApple非公式ながらWindowsでも使用出来るようだったので、人柱がてら購入してみた次第です。
http://www.lifehacker.jp/2009/11/applemagicmousewindows.html
とりあえずVaioで設定してみました。
・・・が、何故か左右のクリックは出来るもののマウス表面をつかってのスクロールが出来ない(汗)。流石に2010年にもなってスクロール機能の無いマウスは使ってられません。
という事で色々調べてみたところ、こんな記事が。
http://ohides.blog82.fc2.com/blog-entry-321.html
こちらのコメント欄によると、東芝製のBluetoothのスタック(ドライバとユーティリティ?)だとうまく機能しないとのこと。Microsoft製のWindows標準のスタックならば機能するかも、と。
んじゃあWindows標準のスタックはどうやって入れるのだ、と言うことでVaioSZの情報を調べた所Wikiでぴったりの情報を見つけました。
http://www7.atwiki.jp/vaio_type_sz/pages/4.html#id_7584aac2
多分(Magic Mouseに限らず)似たような状況でスタックを入れ替えた人がいるんだろうなあ・・・。過去の人柱の方々に感謝。上記の手順でドライバの再インストールを行い、更に下記のプログラムを解凍してドライバをインストール。
http://support.apple.com/kb/DL952?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP
そうした所、見事スクロール機能を使えるようになりました。・・・ただ、2本指でのスワイプ等は使えず、最低限の機能ですが。早くApple純正のドライバが出ないかな・・・。
なんだかんだで手間取ってしまったので会社のPCに設定するかは迷う所。普通にドライバインストールだけでスクロールも使えるようなら会社でも使ってみようと思います。流石に会社のPCでドライバの入れ替えとかは不味そうなので(汗)。